SESSION WORKS & SONG WRITINGS Etc.
   
2人のセッションワークや曲提供のリストです。二人揃ってのものと単独のものを分けました。 LastUpdate 6/6/2003

@FAGEN&BECKER' S WORKS

@ BOYLAN 『 ALIAS BOONA 』 1969 VERVE
FAGEN・BECKER2人にとって最初の録音となった作品。TERRY(TERENCE)BOYLANとFAGEN、BECKER、CHEVY CHASE(サタデーナイトライヴ等で有名なコメディアン)の4人組、BOONA BOYLAN というカレッジバンドの作品と考えても良い。(残念ながらこの録音時のドラマーはCHASEでなくセッションマン) 曲は書いていないがFAGENと BECKERは全曲で演奏している。内容はBOYLANのアイドル、BOB DYLAN風のフォーキーなもの。没になったものの、CHUCK RAINEYがこのセッションに参加していた事も興味深い。

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A JAY AND THE AMERICANS 『 SANDS OF TIME 』 1969 UNITED
ツアーメンバーとして2人揃って雇われ、1年あまり在籍した時の3枚。ストリングスとアレンジを担当したが、クレジットはない。(入れてもらえなかったようだ。)

B JAY AND THE AMERICANS 『 WAX MUSEUM 』 1970 UNITED
近年Aと2in1でCD化された。

C JAY AND THE AMERICANS 『 CAPTURE THE MOMENT 』 1970 UNITED
タイトル曲など、4曲のアレンジを手がけている。

D 『 YOU GOTTA WALK IT LIKE YOU TALK IT 』 Film Sound Track 1971
JAY & THE AMERICANS在籍時、KENNY VANCE が製作を担当した低予算映画のサントラ。 FAGENのヴォーカルが初披露された。DENNY DIASも参加している。FAGENとBECKERは、演奏はもちろん、1曲を除く全てを作曲または共作している。内容はかなりチープで楽曲の方も明らかに発展途上。78年と92年(オリジナルジャケットのCD)に再発されているが、よほどのファンでない限り購入しない方がいい。

E 『 CATALYST 』 1994
68年から71年頃にかけて、2人が出版社に送ったデモテープが続々と発表されている。83年に発売された、『 THE EARLY YEARS 』 がそのきっかけである。どうも当時のマネージャーだった KENNY VANCEがテープを売ったらしい。各社から様々なタイトルと選曲で出ているが、この2枚組みCDと下記のFを買えばこの時期の大半の曲は手に入る。(ただし"Everyone's Gone〜 " の71年録音のDEMO はBOX SETにしか入っていない。)

F 『 SUN MOUNTAIN / BERRY TOWN 』 CASTLE COMMUNICATIONS
上記の物と少し入手ルートが異なるのか、 " Mr. Lyle " Any Way You Want It"
" Dr. Udu's Proto-Man " "One Ticket To L.A." 以上 4曲が収録されているらしい。これと同じタイトルの物が何枚が出てるが別物?。本物はまだ見た事がないので未確認です。

G 『WALTER BECKER & DONALD FAGEN 』  2001 PARK SOUTH RECORDS
上の物と少し違う音源のもの。曲自体は目新しくないが、ベッカーが歌う曲も入ってるのが特徴。当時と今と比べ声があまり変わってません。

HBARBRA STREISAND 『 BARBRA JOAN STREISAND 』 1971 COLUMBIA
GARY KATZと共同でレーベルを運営していたRICHARD PERRY 総指揮のPOP作。BARBRAもまだビッグネームではなく、オリジナルよりもJ.LENNON、C.KING等の有名ライター達のカバー曲が中心だった。FAGEN・BECKERの共作 " I Mean To Shine " はその中でも異彩を放っている。録音にはFAGENのみオルガンで参加。この小さな成功が2人のターニングポイントとなっ
たようだ。程なくK.VANCEの元を離れ、G.KATZに将来を委ねる決意をし、共にL.A.に旅立った。

INAVASATA 『 ROOTIN' 』 1972 ABC
KATZの紹介でL.A.に来た2人は早速ABCの5人組に" Canyon Ladies "を書き下ろし、演奏、アレンジで参加。デビュー直前の仕事のせいか内容は…。未CD化

JJOHN KAY 『 MY SPORTIN' LIFE 』 1973
元STEPPEN WOLFのヴォーカリスト。" Giles Of The River " を提供。未入手なので詳細不詳。

K THOMAS JEFFERSON KAYE 『 THOMAS JEFFERSON KAYE 』 1973 DUNHILL
これもKATZプロデュース作品。作品提供はないが、RICK DERRINGERやVICTOR FELDMANに混ざって2人とも全面的に参加。DAVID PALMER や BAXTERなども参加しており、事実上唯一のSTEELY DAN BANDのセッションアルバムとなっている。

L THOMAS JEFFERSON KAYE 『 FIRST GRADE 』 1974 DUNHILL
"American Lovers " 、 "Jones" の2曲が提供され、M.OMARTIAN、DEAN PARKS 、T.SCHMIT 、JIM GORDON 等御馴染みの連中とも絡んでいる。近年Jと2in1でCD化された。

MPETE CHRISTLEIB & WAYNE MARSH QUARTET 『 APOGEE 』 1978 BSK
記念すべき初のFAGEN・BECKER共同プロデュース作品。" Rapunzel "を書き下ろしているが、2人とも演奏はしていない。 PETE CHRISTLIEB は" Deacon Blues "や" FM " で お馴染みのSAXプレイヤー。 WAYNE MARSHもテナー奏者。内容はストレートなJAZZ作品。R.NICHOLS、 E.SCHEINERも参加している。

NTHE WOODY HERMAN BAND 『 CHICK, DONALD, WALTER AND WOODROW 』 1978 CENTURY
DICK LAPALMが仲介し実現したBIG BANDセッション。WOODY HERMANはAJAを聴いてすっかりファンになり、B面を全部STEELY DANの曲で構成することに(A面はCHICK COREAの曲)。FAGEN・BECKER2人もHERMANのファンということでセッションを楽しんだらしい。SNAPPY DRESSERSとクレジットされているものの、実際に演奏はしてない模様。VICTOR FELDMANやTOM SCOTTらも参加している。特に、JOE ROCCISANOアレンジの"GreenEarrings"はJAZZFUNK的タイトさでかっこよい。"I'veGotTheNews"、"AJA"、"FM"、"Kid Charlemagne"、の5曲。CDには"Deacon Blues"が追加されている。

O DR STRUT 『 DR STRUT 』 1979 MOTOWN
いわゆるフュージョン BAND にインスト曲 " Canadian Star" を提供。『 COUNTDOWN TO〜 』のアシスタントエンジニアだった、TIM WATSONがギターを弾いている。未CD化。

P SNEAKER 『 SNEAKER 』 1981 HANDSHAKE
" Don't Let Me In " はEの『 CATALYST 』にも収録されてるデビュー前の作品だが、本作のプロデューサーJ.BAXTERが引っ張り出してきたのでは、と想像される。音はあまりSTEELY DAN的でもないが、幻想的で高品質な内容。BAND名はメンバーが皆STEELY DANのファンで"Bad Sneaker"から取ったものだそうだ。

Q ROSIE VELA 『 ZAZU 』 A&M 1986
元モデルのシンガーデビュー作。KATZ、 FAGEN、 BECKER、とE.SCHEINER、D.LAZERIUSが揃い踏みしたため、S.D.再結成の噂が一気にひろまった。FAGENは7曲でシンセを弾いており、飛び入りしたBECKERもソロを弾いている。音だけでなく、謎めいた歌詞などS.D.に通ずるところがある。FAGEN・BECKER参加の効果か、そこそこヒットしたようだ。実際 2人はこのセッションを機会に曲を一緒に書いたりするようになった。

R 阿川 泰子 『 NIGHT LINE  』  1983
インスト曲で発表されていた " Canadian Star" をカバーしているが、歌詞があるので取り上げてみました。クレジットに3人目の共作者、RALPH McCARTHYとあります。この曲含め、意外にも悪くない仕上がりで、聴けるアルバムです。
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・その他正式に発表されてない曲もいくつかある。2人の共作。
@"This All Too Mobile Home " 74年のツアーで毎回演奏されてた曲。"Mobile Heart "となってる盤もある。この他にもA"Megashine City " ( " Show Biz Kids " 同様L.A.のライフスタイルへのアンチテーゼ。)やB" Take My Money " やC" Hellbound Train " が初期73年のツアーで演奏されていたが、音源は未入手。D.PALMER用の曲だったらしい。
D"Talkin' About My Home " 中期の作品らしいが、詳細不明。
E"Were You Blind That Day "("Third World Man"の原曲。) F" Standing By The Seawall " G" Shanghai Breakdown " (オリエンタルな曲らしい。)以上3曲は『AJA 』に収録予定だったという曲で、これらも音源なし。
H"Second Arrangement" 『 GAUCHO 』 のアウトテイク。よりレゲエ色の強いヴァージョンもある。他にも I"Kulee Baba " (RICK MAROTTAがプレイ。音源があるらしいが…)
J"I Can't Write Home About You "K"Heartbreak Souvenir" L" Shanghai Shakedown" (Gと同じ?か)等が『 GAUCHO』用に録音され、完成していたが収録されなかった。音源はない模様。
M"Telsa Shadows "(Traveling music という表記もあります。)
リユニオンツアーで2幕目の頭に演奏されたインスト曲。
N"Fall Of '92 " リユニオンツアーで、BECKERがヴォーカルをとっていた曲。二人の共作。なぜかBECKER のソロ作にも収録されなかった。
・ また SAM BUTLER (ギタリスト)、に曲を提供したという情報があったが未だ未確認。



AFAGEN'S WORKS  FAGEN単独の仕事

1.POCO 『 HEAD OVER HEELS 』 1975 ASYLUM
幻の1stシングル"Dallas"を取り上げている。NO CREDITだが、シンセサイザーで参加した模様。

2. TERENCE BOYLAN 『 TERENCE BOYLAN 』 1977 ASYLUM
かつての盟友の再デビュー作。もともとBECKERとFAGENがプロデュースする予定だったらしい。"Don't Hang Up Those Dancing Shoes " と" Shame "の2曲でピアノを弾いているが、ほとんど目立たない。アルバムのクオリティは素晴らしいが。

3. POCO 『 INDIAN SUMMER 』 1978 ABC
2曲でピアノを弾いているが、全くインパクトがない。バックヴォーカルで度々参加しているTIMOTHYへのお返しなのだろうか?お付き合いとしか思えない。

4. MARC JORDAN 『 MANNEQUIN 』 1978 WARNER
KATZがプロデュースしたため、FAGENもピアノで参加。どの曲で弾いているのかもわからない。これもお付き合い的な参加だろう。ただし内容はFAGENの参加など問題にならない程秀逸。曲はもちろん、歌詞の世界も初期のSTEELY DAN を思い起こさせるところがある。

5. FAR CRY 『 THE MORE THINGS CHANGE ... 』 1980 CBS
PHIL GALDSTON ・ PETER THOMというソングライターコンビの2作目。FAGENが " The Hits Just Keep Coming " と " It's Not As Simple As That "の2曲にB.ヴォーカルで参加。E.SCHEINERがプロデュースしているためか、サウンドはかなりSTEELY DAN に近く、緻密で洗練されている。参加メンバーもS.D.に負けないほど豪華。数あるS.D.フォロワーの中では一番クオリティーが高く、お奨めできる作品。

6. RICKIE LEE JONES 『 PIRATES 』 1981 BSK
RUSS TITLEMANプロデュース作。豪華バック陣の中、FAGENはタイトル曲でシンセを弾いている。作品は素晴らしい内容だが、これもFAGENの参加はあまり意味をなしていない。

7. 『 THE KING OF COMEDY』 Film Sound Track 1982 WARNER
MARTIN SCORSESE監督、ROBERT DeNIRO主演の黄金コンビにROBBIE ROBERTSONが音楽担当という映画のサントラ。FAGENはDAVID SANBORN にインスト曲" The Finer Things " を提供。作曲の他、編曲(ストリングスのアレンジはROB MOUNSEYと共同)、プロデュース(KATZと共同)を担当し、B.ヴォーカルでも参加している。セッションのメンバーはS.KHAN (G)、C.RAINEY(B)、.E.GREEN(Dr)、M.OMARTIAN(Key)、V.SIMPSN、L.MILLER(B.Vo) という布陣。『 NIGHTFLY 』で没になった曲だそうだが、ヴォーカルが入っていれば、『 GAUCHO 』に入っていてもおかしくない流麗な曲。ここまで後期 S.D.サウンドを再現しているものは少ない。最もCD化してほしい曲の1つ。ちなみにこの曲は映画の中では全く使われない。

8. EYE TO EYE 『 EYE TO EYE 』 1982 WB
イギリス出身の JULIAN MARSHALLとシアトル出身のBEBORAH BERGという男女デュオのデビュー盤。プロデュースはKATZで、R.NICHOLSやE.SCHEINERも参加している。提供曲はないが、" On The Mend "ではFAGENらしいシンセソロが聴ける。KATZならではの人脈で、C.RAINEYやJ.PORCARO等、錚錚たるメンバーがクレジットされている。随所にS.D.風の部分があり、楽曲自体も悪くない。FAGENは2作目の『 SHAKESPEARE STOLE MY BABY 』 にもキーボードで参加している。

9. EYE TO EYE 『 SHAKESPEARE STOLE MY BABY 』 1983 WB
前作同様アメリカ録音盤。" Jabberwokky "でキーボードを弾いているが、こちらはいまひとつカラーが出ていない。アルバムの内容も前作の方がキャッチー。制作費がかさんで赤字だったそうだ。

10. DIANA ROSS 『 ROSS 』 1983 EMI
珍しく全編A.O.R.な内容のアルバム。KATZがA面のプロデュースを任された。A.O.R.系著名ライターの作品群の中でもFAGENの提供曲" Love Will Make It Right " が一番光っている。FAGENはこの曲で、お得意のオリエンタルなシンセソロを弾いている。

11. GREG PHILLINGANES 『PULSE 』 1984 PLANET
『 GAUCHO 』 や『NIGHTFLY 』でもお馴染みのキーボーディストの作品。FAGEN作の" Lazy Nina " ではFAGENもアレンジを担当。FAGENらしい作品だがドラムもベースも打ち込みなため、本人は気に入ってないそうだ。

12. 『 THAT'S THE WAY I FEEL NOW 』 1984 A& M
HAL WILLNERのプロデュースによるTHELONIOUS MONKのトリビュートアルバム。MONKの作品" Reflections " で FAGENはSTEVE KHAN と共演、シンセを弾いている。前半はKHANのアコースティックギターがメインで、後半はFAGENのシンセがメインという構成になっている。この曲はその後『 ARTHUR 2』 のサントラにも収録された。

13. 『 THE GOSPEL AT COLONUS 』 Original Cast Album 1984 WARNER
BROOKLYN ACADEMY OF ART で公演されたミュージカルのスコア。 FAGENはBOB TELSONとKATZ、DANIEL LAZERUSと共にプロデューサーとクレジットされている。NICHOLSも参加している。内容はその名の通りゴスペルで、全曲TELSONの作品だが、FAGEN風の曲もある。LPはかなりレアものだったが、CD化された。しかも日本盤。

14. YELLOW JACKETS 『 THE SHADES 』 1986 MCA
タイトル曲 "The Shades " を提供。本人は珍しく録音には参加していない。なんとこの曲タイトル曲のくせに、LPには収録されておらず、CDにのみ収録されている。トータル時間の都合らしいが、FAGEN先生を足蹴にするとは…。

15.THE HOOPS McCANN BAND 『 PLAYS THE MUSIC OF STEELY DAN 』 1988 MCA
HOOPS McCANNとは " Glamour Profession " に登場する架空の人物。もともと82年にオレゴンのMt.HOOD JAZZ フェスティバルにて、DICK LAPALM とJOE ROCCISANOら、『APOGEE 』セッション時のスタッフを中心に結成されたユニットで、 C. FINDLEY、JEROME RICHARDSONも参加し、S.D.の曲をプレイした。なんでも STEELY DAN 音楽の啓蒙のために始められたのだとか。 このスタジオ録音には参加してないが、故V.FELDMANやC. RAINEY、P. HUMPHREY、 E.WATTSもフェスティバルに出演した。当のFAGENとBECKER もこのプロジェクトを後押ししている。『APOGEE 』 にも収録されていた" Rapunzel " ではFAGEN がMIXを行っている。内容は、S.D.の曲をモダンなBIG BAND風にアレンジしたもの。全く違う曲に生まれ変わった゛Green Earrings゛などが面白い。

16.PHIL WOODS  『 EVOLUTION 』 1988
ライナーノート執筆。

17. 『 DEAD CITY RADIO 』 Film Sound Track 1990
FAGEN 自身が映画化に寄与した、WILLIAM BURROUGHS の映画のサントラ。詩をBURROUGHSと共作したという記述がある。 Beat Poetry? どうも音楽物ではないらしい。

18. 『 GLENGARRY GLEN ROSS 』 Film Sound Track 1992
アル・パシーノ主演の映画のサントラ。HOOPS McCANN BANDのJOE ROCCISANO ORCHESTRA に"Blue Lou"を提供。フィーチャーされてるのは曲名の人、LOU MARINIだ。他の曲にもPORCAROはじめ、FAGENファミリーが多く参加している。

19. JENNIFER WARNES 『 THE HUNTER 』 1992 PRIVATE MUSIC
E.SCHEINERがミキサー・プロデューサーで係わっている関係からか?JAZZYでしっとりした" Big Noise New York "が提供され、FAGEN(バックヴォーカル)の他、SEAWINDホーンズ、 R.FORD、M.LANDAU、R.FERRANTE、BOB MALACK、と豪華メンバーが参加。 珍しくこの曲はMARCELLE CLEMENTS(85年に、この曲が書かれた頃のFAGENのガールフレンド)との共作である。"Trans- Island Skyway "のシングルCDに、FAGEN自身のヴァージョンが収録されている。

20. JENNI MULDAUR 『 JENNI MULDAUR 』 1993 WARNER
JEFF & MARIAの両親が ROCK AND SOUL REVUEに参加したからか?またお付き合い的なセッション。" What Goes Around " でROB MOUNSEYらと共にホーンアレンジを担当。BRECKER兄弟とD.SANBORNの揃い踏みとは新人にしては贅沢。JENNIも『 KAMAKIRIAD 』にVoで参加している。プロデュースはRUSS TITELMAN。

21. MANHATTAN TRANSFER 『 THE OFFBEAT OF AVENUES 』 1993 SONY
これまた以外な組合わせという感じだが、NEW YORKERですから。マントラのメンバーが皆STEELY DANのファンで、リクエストに応じて書いた曲らしい。その" Confide In Me "では本人は参加してないものの、PETE CHRISTLIEBやMIKE FINNIGANなんかも参加。 この曲も" Tomorrow' s Girls "のシングルCDに本人のヴァージョンが収録されてます。

22. RAW STYLUS 『 PUSHING AGAINST THE FLOW  』 1995 POLYSTAR
これもイギリス物。KATZってイギリスで人気があるようです。KATZを共同プロデューサーに迎えた、ACID JAZZ BANDの米国録音盤。 全編で スピーディーでかっこいい ACID JAZZが展開されるものの、FAGENの参加はしゃれのようなもの。" 37 Hours "では" Josie"のフレーズも聴ける。

23.MINDY JOSTYN 『FIVE MILES FROM HOPE 』 1995 PRIME
これまた女性物。ブルージーな"Too Easy"にメロディカで参加。この曲だけ明らかに他と違う雰囲気。

24.DAVID GARFIELD AND FRIENDS 『 TRIBUTE TO JEFF 』 1997 SWEECA
レギュラーメンバー一角、JEFF PORCAROへのトリビュート盤。BOZ SCAGGSの"Lowdown"のアレンジを担当。ちなみにDENNY DIASも参加している。その他、"Babylon Sisters"のカバーや"Black Friday"をモチーフにした"E Minor Shuffle"も収録。

25.RICKY LAWSON 『 FIRST THINGS 1ST 』 1998 SAMSUNG
YELLOW JACKETSのオリジナルメンバーで、リユニオンSTEELY DANバンドのツアーメンバーでもある、RICKYの初リーダーアルバム。PHIL COLLINS作の"Sweet Love"でアクースティックピアノを弾いている。他の曲もなかなか。

26.STEVE KHAN 『 ARROWS 』 1979 COLUMBIA

ライナーノーツ執筆。LPのインナースリーブにしか載ってない様です。若きFOLONとKHANのツーショット写真も載ってて貴重。

 

B BECKER'S WORKS

@ CHINA CRISIS 『 FLAUNT THE IMPERFECTION 』 1985 VIRGIN
BECKERは『 GAUCHO 』以後沈黙を保っていたが、突如プロデューサーとしてシーンに帰ってきた。リバプール出身の4人組のアルバムはイギリスでのSTEELY DANシンドロームのきっかけとなった。BECKERは曲こそ書いてないものの、ギターを弾くなどBAND内にも入り込み、アイデイアを膨らませていた様だ。サウンドはS.D.の影響を強く受けたもので、全編クオリティの高い曲ばかり。わずか8週間で完成させたとは思えない。彼らのこれまでの作品と比べると格段に洗練されたものになった。マン レイについて歌うなど、ダダイズムとSTEELY DAN世界の融合?も試みている。

A FRA LIPPO LIPPI 『 LIGHT AND SHADE 』 1987 VIRGIN
同じくVIRGINレーベル所属で、ノルウエー出身のデュオ。やはり尊敬するBECKERを指名しただけあって、STEELY DAN的音で溢れている。すがすがしい内容。バックもL.A.の超一流どころが、R.BUCHANANからT.SCOTT、PORCAROまでなんと14人もクレジットされている。


B CHINA CRISIS 『 DIARY OF A HOLLOW HORSE 』 1989 VIRGIN
GARRY DALYとEDDIE LUNDON のデュオという本来の形に戻り、再びBECKERにプロデュースを依頼。今度はマウイのG.BENSONのスタジオで時間をかけて製作された。前作同様佳作ぞろい。BECKERの活躍も多い。

C RICKIE LEE JONES 『 FLYING COWBOYS 』 1989 GEFFIN
BECKERがそれまでに手掛けた3枚と比べると、全く異なったプロデュースワークだ。どちらかというとRICKIE本人の個性を強調するやり方で、音の方もS.D.の影響はない。珍しく" The Horses "をRICKIEと共作している。FAGEN以外の共作者は初めてだろう。 録音にはJOHN BEASLEY、PETER ERSKINE、BOB SHEPPARD、MARTY KRYSTALLといった、後にBECKERファミリーとなるミュージシャンが大勢参加している。BECKERはベースの他、シンセも弾いている。

D MICHAEL FRANKS 『 BLUE PACIFIC 』 1990 WARNER
ハッキリ言って意外な顔合わせ。3曲のみのプロデュース。 "Vincent's Ear " はさすがという音になっているものの、RICKIE同様、あまりBECKER色は出ていない。MICHAEL本人の個性が強いためか?

E ANDY LAVERNE 『 PLEASURE SEEKERS 』 1991 TRILOKA
ベテランピアニストのJAZZ / フュージョン作品。 BOB SHEPPARD、JOHN PATITUCCI、DAVE WECKLというカルテットの作品ともいえる。ほんの数日で一気に録音、完成させている。このカルテットで昼間に録音をして、夜はギグをやっていたとか。BECKERがこの作品のプロデューサーになった経緯は不明だが、この後TRILOKAレーベルのハウスプロデューサーになったかの様に6枚のJAZZアルバムをプロデュースした。

F LEE ANN LEDGERWOOD 『 YOU WISH 』 1991 TRILOKA
女性ピアニスト。実質的にはJEREMY STEIGとの双頭アルバムといっていい。 EDDIE GOMEZにBILL EVANSも全面参加。STEIGのフルートがいまいち暗いムードかも。

G JEFF BEAL 『 OBJECTS IN THE MIRROR 』 1991 TRILOKA
ADLIB誌でも紹介されていた 、トランペッターのデビュー作。かなりコンテンポラリーな内容。ヴォーカルナンバーもある。全編にわたって都会の夜向き、といった内容。

H BOB SHEPPARD 『 TELL TALE SIGNS 』 1991 WINDHAM HILL JAZZ
BECKERのJAZZ戦略はTRILOKAのみならずWINDHAM HILL JAZZレレーベルにも及んだ。。BECKERは3年という短期間で、TRILOKAレーベルの仕事と平行して、ここでも計6枚のJAZZ作品を手掛けている。SAX奏者の現代的JAZZ作品をプロデュース。 JOHN BEASLEYや PETER ERSKINEも参加。

I MARTY KRYSTALL ? 1992 WINDHAM HILL JAZZ 01934-10137
彼もまたBECKERファミリーの一員だが、まだ存在が確認出来ないアルバムのひとつ。タイトルも不明。BECKERはインタビューで確かに手がけたと言っていたが。写真のコンピ盤に“Epistrophy”というKRYLTALL名義の曲が入っているのが、これが唯一の手がかり。UPCOMINGアルバム、とあるので、お蔵入りになったのかも。

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J BOB BANGERTER 『 LOOKING ON THE BRIGHT SIDE 』 1991 DSM
これも未確認アルバム。BANGERTER とのBECKERの共同プロデュースらしいが…

K JOHN BEASLEY 『 CAULDRON 』 1992 WINDHAM HILL JAZZ
先の来日ツアーにも同行した、BECKERの秘蔵っ子。一連のBECKER・JAZZもので、最もフュージョン的な内容。RICKY LAWSONやD.PARKSなど、ファミリーも大勢参加している。

L JEREMY STEIG 『 JIGSAW 』 1992 TRILOKA
フルート奏者。 Fでも共演したLEE ANN LEDGERWOODとまた共演。内容も似てる。GEORGE WADINIUSの参加が目をひく。でも77年作の『 FIREFLY』よりグレードは…。

M DAVE KIKOSKI 『 PERSISTENT DREAMS 』 1992 TRILOKA
ピアニストの作品。内容はモダンJAZZだが、気持ちよく聴ける。RANDY BRECKER等が参加。

N RENE McLEAN 『 IN AFRICAN EYES 』 1993 TRILOKA
SAX奏者の、タイトルどうりアフリカンな一枚。HUGH MASEKELA以外は無名なアフリカ人の参加が目立つ。レーベル主宰者のK.D.KAGELが直接プロデュースにあたり、BECKERはプロデューサーではなく、エンジニアとクレジットされている。

O LOST TRIBE 『 LOST TRIBE 』 1993 WINDHAM HILL JAZZ
ヘヴィーメタル+HIP HOP + JAZZ というキャッチで売り出されたN.Y.出身の5人組のデビュー作。 ハードでHIPな展開はなかなかおもしろい。
ACID JAZZのN.Y.版というべきか?後にメンバーはBECKERのソロ作にも参加している。

P ANDY LAVERNE 『 DOUBLE STANDARDS 』 1993 TRILOKA
前作がオリジナルばっかりだったのに対し、今作はスタンダードのリアレンジという内容。基本的な音づくりは、前作の延長上にある。

Q JOHN BEASLEY 『 A CHANGE OF HEART 』 1993 WINDHAM HILL JAZZ
前作同様コンテンポラリーな内容。適度にFUNKYでかっこいい。メンバーも前作とほぼ同じ。

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R AMERICAN HEROES & LEGENDS 『 MOSE THE FIREMAN 』  1993 WINDHAM HILL 
1993年に発売されたアニメのサントラに、BECKERがJOHN BEASLEYと共同プロデュース。

S JAMIE ANDERSON 『BAD HAIR DAY』1993 TSUNAMI
NO CREDITだが、プロデュースを手がけたらしい。音の方は、敢えて買うほどの物ではありません。

21.SPINAL TAP 『 BREAK LIKE THE WIND 』 1992 MCA
ライナーノート。

FAGENの仕事の多くがお付き合い的セッションワークだったのに対し、BECKERはプロデューサーとしての地位を確立してしまった様だ。KAMAKIRIADも含めるとその数は20を超える。初期の作品は(良くも悪くも)S.D.サウンドの押し売り状態だったが、RICKIE LEE JONESの作品をきっかけに、アーティストのやりたい事をうまく引き出す様な方法に変わっている。
BECKERのプロデュースに共通する点は、細かく音を練り上げつつ、さらっと聴きやすくまとめる手際の良さだ。BECKERは良い音、必要な音を即座に聞き分け、適切なディレクションをする事ができるようになった。これはイギリスのバンドの作品を短期間で仕上げた経験が生きているのだろう。S.D.時代にはなかった事だ。また、殆どの作品にROGER NICHOLSがエンジニアとして参加している。もはや彼抜きの仕事は考えられない程。FAGENにE.SCHEINERやDANIEL LAZERUS、WAYNE YURGELUNとの仕事が多いのとは対照的だ。

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